労務・採用

転職や派遣のサービスを利用する前に見て欲しい!人材業界の仕組みを解説

職業紹介業について

職業紹介業とは厚生労働大臣の認可を受けた職業紹介事業者が転職を希望する求職者と人材を紹介してほしい企業(クライアント)双方のニーズを満たし、マッチングさせる事業のことです。

矢野経済研究所が人材ビジネスに関する調査結果を発表した内容によると、2016年度の日本における職業紹介の市場規模は2,300億円です。また厚生労働省の『平成28年度職業紹介事業報告書の集計結果』によると59万5,962人が有料職業紹介を介して常用雇用労働者として就職することができたようです。

職業紹介のビジネスモデルは(図1)を参照にしてみると分かりますが、簡単に説明をすると人材紹介会社が求職者の希望に沿った求人を紹介し、面接に進むかを求職者に確認を取ったうえで企業に求職者を紹介をします。企業の求める人材にマッチングしたら面接に進むことができ、求職者は実際に選考を受けていきます。企業と求職者双方合意のもと入社が成立したら、企業は求職者の初年度想定年収のおおよそ2~30%を人材紹介会社に支払うというビジネスモデルです。

図1:職業紹介のビジネスモデル

人材派遣業について

人材派遣業とは厚生労働省の許可を得た派遣元が常時雇用されない労働者を他社に派遣をする事業のことを言います。

矢野経済研究所が人材ビジネスに関する調査結果を発表した内容によると、2016年度の日本における人材派遣の市場規模は4兆3,898億円です。また一般社団法人日本人材派遣協会によると2016年時点で派遣労働者数は約130万人となっております。厚生労働省の日本の労働力人口の推移によると2017年の労働力人口は5,872万人(※15歳~65歳)であるため、労働力人口のうち派遣社員として就労しているのは2.2% であることが分かります。

人材派遣のビジネスモデルは(図2)を参照すれば分かりますが、簡単に説明すると派遣会社は常時雇用ではない労働者を派遣先へ派遣をする代わりに、派遣先より派遣料金を受け取り、派遣料金より派遣社員に対して給料が支払われるというビジネスモデルです。

おおよその流れは職業紹介とほぼ同じに見えますが、異なる点としては人材派遣は派遣先での事前面接が法律で禁止されています。しかし、実際は派遣先での勤務開始がなされる前に何らかの形で事前面接が横行しているというのが現状です。

図2:人材派遣のビジネスモデル

業務請負業について

業務請負業とは請負会社と注文主である請負先(クライアント)との間で締結した契約にもとづいて、請負会社は請負先に労働力を提供する事業のことを言います。

人材派遣事業と似ておりますが、業務請負事業の場合に労働者に対する仕事の指示命令は請負会社の社員より出されます。最近ではアウトソーシングとカッコよい呼称で呼びます。

業務請負のビジネスモデルは(図3)(図4)を見れば分かりますが、簡単に説明すると、例えば工場のクライアントと請負契約を取り交わした場合、工場内にはA~Cの生産ラインがあります。Cの生産ラインのみ請負会社で全てを完結しなければなりません。そのためCのラインには請負先の社員はおりませんので、仕事の指示命令は請負会社の社員から出されます。もし請負会社で仕事を始めるときの雇用形態は請負会社の直接雇用になります。

正社員の求人もありますが、請負会社と請負先の契約が年単位のため大抵は契約社員での求人がほとんどだと思います。

図3:業務請負のビジネスモデル
図4:業務請負のビジネスモデル