【図解】IT業界の複雑な構造と業態を分かりやすく解説

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IT業界の複雑な構造と業態を分かりやすく解説

近年発展し続けるIT業界ですが、市場は拡大傾向にあります。

スマホやインターネット、SNSなど今や誰しもが毎日使用するほど、ITとの接点が深いものとなっております。

そんなIT業界で働く人たちへの実態を解説していきます。

小学生でプログラミングが必修になったりしてるので、IT業界への注目度も高まりそうですね!

今後の日本を支える業界をここでしっかりと把握しておきましょう。

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IT業界の市場について

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査」によると2017年のソフトウェア業の市場規模は14兆8,401億円で情報処理・提供サービス業は7兆2,888億円でした。

雇用に関していえばソフトウェア業では70億人、情報処理・提供サービス業では31億人の人々が働いています。今後も5Gの進展によってサービス・金融・自動車など様々なところでインターネットとモノを繋げるIoTの技術が活用されるので、IT業界の市場は右肩上がりで伸びていくことが予想されます。

また市場が伸びるということは人手も必要になってくるのでIT業界に属していれば、しばらくは仕事に困ることはないでしょう。

市場が右肩上がりな分、仕事も多いので仕事先には困らなさそうですね!

実際はただ、良いことばかりではないですよ…。

IT業界は多重下請け構造が問題

IT業界の市場と雇用に関してIoT技術の進歩とともに右肩上がりで好調とお伝えしましたが、IT業界では多重下請け構造が問題となってます。

「請負」という聞き慣れない言葉ですが英語ではアウトソーシングと言われます。工場などでも請負は頻繁におこなわれますが、具体的に「請負って何?」をまずは説明していこうと思います。

例えば、上記図のような食品工場でAのラインでは食材を作るラインでBのラインは盛り付けのライン、Cのラインは梱包・納品の3本のラインがあるとします。

請負というのは食品工場がBの盛り付けラインの作業の全てを外注業者に任せることを言います。外注業者は盛り付けた弁当の個数により費用を食品工場から受け取るといったビジネスモデルになります。

このようなビジネスモデルがIT業界でも同じようにおこなわれております。

さらに問題となっているのが、誰がやっても変わらない単純作業であるがために外注業者から下請けに発注していくことが頻発し、最下層の下請け業者は安い単価で作業を強いられる点が「多重請負構造」の問題となっています。

下請けが多いほど、低単価で引き受けないといけないのですね。。。

恐ろしいことに、1次請〜6次請くらいまでザラにあるんですよ。

sierとベンダーの違いについて

Sierとベンダーは一般的に同義として扱われることがありますが実際は違います。どのように違うかというとSierは顧客の要望に沿って一からシステム開発をおこないサービスを提供するのが仕事です。

一方、ベンダーは製品の製造・販売元を指します。つまりSierとベンダーでは扱う商材は似てますが、提供できるサービスが違うのです。

sierやベンダーの代表企業の例

Sierとベンダーそれぞれ代表的な企業をまとめてみました。IT業界で名の知れた大企業なので転職活動をおこなう上で参考にしてみると良いでしょう。

Sierで有名企業

オラクル、シスコ、SAP、日本マイクロソフト、日本IBM、NTTコミュニケーションズ、新日鉄住金ソリューションズ、伊藤忠テクノソリューションズ、日本総合研究所、大和総研、電通国際情報サービス、日本ユニシス、SCSK、シンプレクス、オービックなど

ベンダーで有名企業

富士通、日立製作所、NTTデータ、NEC、IBM、TIS、野村総合研究所など

ちなみに2019年7月にIDC Japanの国内ITサービスベンダー売上ランキングによると1位富士通、2位日立製作所、3位NTTデータ…と発表しています。(出典:IDC Japan)

2次請け・3次請けはどのような会社が多い?

2次請け

2次請けの会社は俗に下請けと呼ばれる会社で、主に元請けの会社から請け負ったシステム開発が主な仕事です。プロジェクトによっては顧客との折衝や打ち合わせなど元請けと同じような仕事をするケースもあります。2次請けの会社の若手社員は設計書の作成や設計書に基づいたプログラミングやテストなどが基本業務になります。

3次請け

3次請けの会社は俗に孫請けと呼ばれる会社で、2次請けから降りてきたプログラミングやテストの業務が主な仕事です。

2次請けのように顧客との折衝や打ち合わせといったことが発生することは基本的にありません。そのため仕事内容はひたすらプログラミングコードを打ち込んだりバグのテストなど単調なので、働く人からするとスキルアップが感じにくいということが起こりえます。

また雇用元の会社と勤務地が異なっているため顧客か2次請けの会社に常駐することがほとんどです。3次請けの会社では仕事内容が単調なので未経験からでも入社しやすく雇用の受け皿になっているメリットがある反面、過酷な労働環境を強いられることがあります。

俗に3次請けの会社で働く人々はIT土方と呼ばれたりします。

↓「IT土方」についてはこちら

簡単な作業系になるほど下請けの仕事をしているってことなんですね。

だから下請けにならないよう、上流の仕事を受け持つ仕事につきべきなのです。

まとめ

IT業界の産業構造についてまとめると以下のようになります。

  • IT業界の市場は年々右肩上がりで今後も市場の拡大に期待
  • IT業界は多重請負構造が問題
  • Sierとベンダーは提供するサービスが異なる
  • 多重請負い構造の下層にいくほど労働条件は悪化する

IT業界で労働条件の良い会社で働くためには、ピラミッドの上流にあたる元請けの会社に転職することをおすすめします。

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この記事を書いた人

皆さま、お疲れ様です。

森と申します。
私は人材業界で法人営業および採用関連の経験がございます。

派遣社員の正社員登用へのサポートなど、
キャリアアップ支援などに尽力をして参りました。

このような経験がどこかで活かせないかと思い、
趣味で「たまごジョブ」を運営しております。

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