残業代というのは本来1日の所定労働時間を越えた際に会社が労働者に対して支払わなければいけません。
しかし残業代が法律通りに支払われず、
サービス残業をしている方も多いのではないでしょうか。
今日12時間50分も働いた。 だけど、お給料は8時間だけ、 残業代も貰えない 早く転職したい
引用元:Twitter
この記事では残業代の計算方法と残業代が支払われないときの対処法について紹介をしていきます。
現在の職場でサービス残業を強要されていることに不満を抱えている方は是非参考にしてみてください。
初めまして。森です。
私は人材業界で営業と採用領域を兼任して働いています。
1日4時間以上もサービス残業は酷いですね…。
もしかしたら働く側が残業代の仕組みを知らないので、企業から下に見られているかもしれません…。
残業代について知らないと損をすることが多いので、損をしないためにも最後まで読んでもらえると嬉しいです。
法定時間内労働と法定時間外労働の違いについて

まず残業代についての知識を習得するうえで「法定時間外労働」と「法定時間内労働」の違いについて理解する必要があります。
それぞれについて説明をしていくと下記の通りです。
■大前提、理解して欲しいこと
労働基準法で原則として1日8時間、週40時間までと労働時間が定められています。
■法定内時間外労働とは?
会社が定める所定時間を越えて働いたが、法律上の範囲内で働いた労働のことをいいます。(1日8時間、週40時間未満)
■法定時間外労働とは?
労働基準法で定められる1日8時間、週40時間の労働時間を越えて働く場合の残業のことをいいます。
■違いについて
2つの違いは残業代を支払われるかどうかです。
法定時間外労働については残業代が支払われなくてはいけませんが、法定時間内労働については残業代が支払われなくても問題ありません。
残業代について基本的な部分なので、
ここは知っておくべきです。
残業代の計算方法について

次に残業代の計算方法について解説をしていきます。
こちらも基本的なことになるので、必ず覚えておくようにしてください。
残業代についてそれぞれ解説をしていくうえで、
例としてAさんを想定して考えていきます。

■所定労働時間8時間を越えた場合の残業代の計算方法について
所定労働時間8時間を越えた場合は所定賃金の25%増しの残業代が支払われます。
Aさんの所定勤務時間は下記の通りです。
項目 | 勤務時間 | 残業時間 |
---|---|---|
所定勤務時間 | 9:00~18:00(休憩1H) | 0:00 |
実際の勤務時間 | 9:00~20:00(休憩1H) | 2:00 |
この場合、Aさんは2時間の残業をしていることになります。
したがって残業代の計算は下記のようになります。
①9:00~18:00は通常の通常通りの計算
時給1,000円×8H=8,000円
②18:00~20:00は残業時間に該当する
時給1,000円×2H×1.25=2,500円
③1日の給料の合計
10,500円
■夜勤の際の残業代の計算方法
22時~翌朝5時までの勤務のときは深夜残業として扱われます。
そのため所定賃金の25%増しが深夜手当として支払われます。
Aさんの深夜時の所定勤務時間は下記の通りです。
項目 | 勤務時間 | 残業時間 |
---|---|---|
所定勤務時間 | 22:00~7:00(休憩1H) | 0:00 |
実際の勤務時間 | 22:00~9:00(休憩1H) | 2:00 |
Aさんは深夜勤務とプラス2時間の残業をしています。
この場合の深夜勤務と残業の計算式は下記のようになります。
①22:00~5:00までは深夜手当が発生する(休憩1H)
時給1,000円×6H×1.25=7,500円
②5:00~7:00までは通常の勤務
時給1,000円×2H=2,000円
③7:00~9:00までは残業時間に該当する
時給1,000円×2H×1.25=2,500円
④1日の給料の合計
12,000円
■休日出勤をおこなった際の残業代の計算方法
休日出勤をした場合は所定賃金の35%増の賃金が支払われます。
Aさんの1週間の出勤スケジュールは下記の通りです。
曜日 | 勤務時間 | 実際の勤務時間 |
---|---|---|
月曜日 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
火曜日 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
水曜日 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
木曜日 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
金曜日 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
土曜日 | 休み | 9:00~18:00 |
日曜日 | 休み | 9:00~18:00 |
土曜日と日曜日は本来は休みであるのにも関わらず、
いずれも出勤となった場合の計算方法については下記のようになります。
①土曜日の出勤は法定外休日労働に該当するので25%増の賃金
時給1,000円×8H×1.25=10,000円
②日曜日の勤務は7日連続となり法定休日労働に該当するので35%増の賃金
時給1,000円×8H×1.35=10,800円
ここも基本的な内容になるので、
覚えておくことをおすすめします。
残業代が支払われない会社の特徴について

残業代は法律上は労働者に対して必ず支払わないといけないものですが、出ない会社も多いです。
残業代が出ない会社の特徴について挙げてみました。
・給料が年俸制であること
・みなし残業で残業代を給料に含めている
こういった会社は残業代がでない可能性が高いです。
なぜなら年俸制やみなし残業で給与を支払っている会社は残業代という概念が薄れてしまうからです。
残業代が出ないというか 残業代という概念がないのがうちの会社の特徴( ̄▽ ̄)
引用元:Twitter
特にみなし残業を取り入れている会社については注意が必要です。
みなし残業は残業の有無に関わらず予め残業代を給料に含んで支払うようになっていますが、超過した分の残業代が支払われないことが多いです。
みなし残業時間の超過分は労働者が会社に申告すればもらう事ができますが、ほとんどの方が申告できてないのでサービス残業となっていることかと思います。
残業代が出ないときの対処法について

残業代が支払われない会社はブラック企業なので、そのような会社はすぐに辞めて転職するべきです。
【今すぐ辞めた方がいい会社の特徴 TOP4】
引用元:Twitter
・定時で帰れない空気がある
・上司が感情的で話し合いにすらならない
・あなたが辞めたら回らなくなる
・残業代が出ない
また残業代の未払金に関しては証拠さえあれば、退職後2年以内であれば会社に対して請求することができます。
①労働時間が明記されたタイムカード
②メールの送信時間の履歴
③パソコンのログインとログオフの記録
④出社時間と退勤時間がわかるもの
①~④までの証拠を転職する前までに集める必要があります。
しかし、もし難しい場合は、自身の出勤時間や退勤時間をスケジュール帳にメモするだけでも有効な証拠になります。
残業代の出ない会社から抜け出すために簡単に流れを紹介していきます。
■転職までの大まかな流れについて








残業代の請求は自分ではなく弁護士に依頼するのが効果的
不払い分の残業代の請求を自分で会社にしても、相手は企業なので歯が立たないです。泣き寝入りすることになるのは目に見えているので、そうならないように初めから弁護士に相談するようにしましょう。
「弁護士に依頼すると高いのでは…?」と思う方も多いと思いますが、そもそも貰えなかった残業代を回収してくれ、そこから支払うだけなので高くはありません。
どこの弁護士に依頼すれば良いのか分からないといった方に残業代の請求に強い弁護士事務所をピックアップしてみました。
■ベリーベスト法律事務所
【公式】https://www.zangyou.jp/
■QUEST法律事務所
【公式】https://quest-law.com/
■アディーレ法律事務所
【公式】https://www.adire-roudou.jp/
未払い残業代の請求に関してはプロに相談してみましょう。
残業代がもらえる会社に転職する方法
次の会社は残業代がちゃんと支払ってくれる会社に転職するようにしましょうね。
最低限、下記のポイントを抑えたうえで求人を探すと良いでしょう。
・みなし残業の場合、「みなし残業○時間を越えた場合、別途残業手当支給」と求人票に記載されてる
・1ヶ月の平均残業時間が求人票に記載されてる
・給与形態が年俸制ではない
ただ自分1人で転職活動をしてしまうとブラック企業に引っかかるリスクは高いので、安全な企業選びをするためには転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントは実際に企業の内部を調査したうえで、
求職者を紹介するので、ブラック企業への紹介は基本的にないと考えて大丈夫です。
転職エージェントは求職者を企業に紹介して紹介料をもらうビジネスモデルなので、変なブラック企業を紹介して求職者からの評判が落ちると、ビジネスが成立しません。
そのため転職エージェントから紹介される企業でブラック企業はないので安心して利用することができます。
■転職エージェントの利用イメージ

■サービス内容(登録利用料は完全無料)
・優良企業の求人を紹介してくれる
・応募書類の添削をおこなってくれる
・面接対策をおこなってくれる
・企業に直接プッシュしてくれる
■使うことによって
・現職と並行しながら効率よく転職活動をおこなえる
・優良企業への転職ができる
・転職サポートを受けることによって内定獲得率のアップが見込める
転職に成功している人は平均3~4社ほど転職エージェントに登録しているといわれています。
そのため転職を考えている人は、まずは転職エージェントに登録するのがおすすめです。
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ますは無料カウンセリング登録をするようにしましょう。
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迷ったら、まずは業界№1のリクルートエージェントに登録して相談するのがおすすめです。
まとめ
この記事では残業代の計算方法と残業代が出ないときの対処法について紹介しました。
残業代が出ない会社は、労働基準法を無視したブラック企業である可能性が高いです。
そのような会社で長く働く意味がないので転職することをおすすめします。
また残業代の不払いに関しては退職後2年以内は企業に請求することができるので、残業代の請求を専門としている弁護士にまずは無料相談から始めると良いでしょう。

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